2008年3月4日火曜日

etc コーポレート カード

コーポレートガバナンスの評価に基づいた投資のすすめ―銘柄選択の新潮流

本書はコーポレート・ガバナンスという、言葉は一般的になりつつもその実態がなかなか捉えづらい主体を包括的に説明しています。山一証券、カネボウ、西武鉄道のような、投資家をはじめとするステークホルダーに多大な損害を与える不祥事に共通するものはコーポレート・ガバナンスの不備であり、故に近年のアメリカではコーポレート・ガバナンスを投資判断の際に考慮するようになってきているそうです。今後は日本の企業にとってもコーポレート・ガバナンスの必要性が高まることは必須であり、しかも業績と相関するとなれば戦略的な管理が必要ともなるでしょう。そのための入門書としては最適かと思います。特に理論的な説明が添えられていることは、本質をより深く理解できるという点で高く評価できます。

本来、企業は経済的価値のみならず社会的価値も生み出すものである。その両面において優れた”良い会社”にはしかるべきコーポレートガバナンスが認められる。本書は、高い投資リターンを狙う投資家にとってもコーポレートガバナンスが重要な指標になることを説明している。長い目で見れば”良い会社”であって初めて本当に有利な投資先になるからだ。平易かつ明快な文章で書かれた本書は、投資家だけでなく一般のサラリーマンや学生にとっても大いに役立つ好著である。

国内外におけるコーポレートガバナンスの論点を効率良く網羅的にカバーしている。投資とガバナンスの関係を実証的研究も踏まえながら解説しており、説得力があると思われる。できれば、分析データなども示してもらえればもっと理解が進んだかもしれない。いずれにせよ、効率的にコーポレートガバナンスと投資の関係を理解するには非常に良い本であり、この一冊あれば入門編としては最適であり、ベストであると思う。

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